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一口コラム
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こちらのコラムでは週替わりで先生方が順番にお話しをしてまいります。
 
施術部部長 小杉英紀

第735回 一口コラム

今回の担当は
施術部部長 小杉英紀 です。

令和6年9月11日

 

「注:野球に関する長文です」

今年の夏の高校野球も終わって3週間ほど経ちました。
優勝候補や過去に優勝経験のある強豪校が次々と早い段階で敗れ早々に甲子園を後にして行きました。
どこが優勝するのか予測が難しくなりましたがそれが返って野球の奥の深さや醍醐味を味わえたような大会でもありました。

その「番狂わせ」が多発した要因の一つに、勝ち上がってきたチームのバッテリーは、投手の持つ力のあるボールを軸にして緩急を使い打者の思考の裏や弱点を上手を駆使して投球を組立てていた印象があります。
マシンを駆使すれば体感170km/hのボールを練習で打ち込める時代ですから速いボールだけではなかなか通用しにくい時代でもあります。決して力一辺倒にならず投球術に光るものを感じさせたバッテリーがチームを上位に導いた印象です。
速いボールには慣れている強豪校やその選手達が遅いボールを打ちあぐねているシーンが印象的な大会でした。

また、もう一つ要因として今年から採用された「低反発バット(=それまで反発係数の低い、よりボールが飛びにくいバット)」の導入があったから、と思っています。

というのも、昨年までの飛ぶバットを用いてボール打つ時には、極論をいえば「強く叩けば飛ぶ」という概念があった様に思いますし実際それが昨年までの規格のバットで点を取るための「正しい打ち方」だったということです。
この「正しい打ち方」が身についている選手やそのような選手を多く集めていたチームは昨年まではホームランや長打を得点源にしていたはずですし、そこをバットの規格変更というルール改定によって封じられ点の取り方に苦戦していたようにも見えました。

ですが、今年からは一つ目の要因と同様に「力だけでは解決出来ない」という状況になりました。
それまではウェイトトレーニングで身体を肥大化させその為に必要な栄養素を摂取するため「食トレ」としてそう摂取カロリーを莫大化させそれが正しかった中、ある意味「高校野球のパラダイムシフト」が起こった訳ですね。

「点が取れないなら相手にも与えない」ような守備力を持ち「遠くに飛ばないなら打者を進塁させやすい打球」を重ねていたことが上位校の共通点だったように思います。

そして、この先のチーム作りの方向性の在り方は、「もっと身体をデカくして、もっと早いボールを投げ、飛ばないバットでも遠くに飛ばせるパワーを付けるぞ!」と「更に力に走るチーム」と、まずは守備ありきで失点を最小限に抑え攻撃では機動力を含めた小技や単打を重ねて点を取ることをゲームモデルにする「スモールベース推進派」の二極化が更に進むのではないかと思います。

ただ、ここで「そもそも、速いボールを投げたり飛ばないバットでも遠くに飛ばすためにより大きな筋肉が必要条件なのか?」という根本的な部分に問題提起をしたいと思います。

というわけで、この先の自論は次回の私のコラムで。


 
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