「入院日記」
普段の休みの日でもトイレ以外はベッドの上にいるということはありませんが、入院中は出来ることと居られる場所が(ベッド上に)限られるといつの間にか横になって過ごしてしまいます。
そうすると身体の中で「足の裏」を使う時間が皆無になっていることに気付きました。
通常ヒトが活動する際の絶対条件である足の裏が水平になること、身体の支持基底面として作用させることがほぼないので、「活動のための脳のスイッチ」がオフになっている感じでした。
一見関係無さそうな手の動きや空間認知の機能も落ちていた気がします。モノを持ったり持ち替えたりする時に落としやすかったり頭や手を色々なところにぶつけやすくなったり、がその例です。
なので、ベッドサイドに座り患側の左脚はベッド上右脚は床に接地して踏み圧を感じられる姿勢(脊柱を起立させて支持する負荷をかけておいた方が回復が早いかなと思いまして)をリハビリの一環として基本姿勢に設定しました。
そうなると通常座位は作業やデスクワーク、食事、テレビや映画の鑑賞、演奏など「何かをするために取る体勢」ですし仕事や作業に集中していると身体は二の次になることが多いかと思いますが、「座る」こと自体に集中してそれが目的になると身体の色々な箇所のその時々の様子や変化していく様子が良く見えてきます。
結果的に深い自己観察をしていたことになり同じようにしている(出来ていると思い込んでいる)呼吸もその都度微妙に違います。
「一番分かっていると思い込んでいる自分の身体についても、しっかり把握出来ていることは微々たるもの」
(分かっていたらアキレス腱断裂は起こらなかったでしょう)
このことに気づけたことが一番の「怪我の功名」だったと思います。
でもこれは所謂「瞑想」や「座禅」のことですね。さも自分の発見のように語ってしまい失礼いたしました。 |