「意味を理解して動く」
先日、あるテレビ番組に居合の先生が出演されていました。
そこでは「居合の形を"体術"という方面から一つ一つ紐解いていった結果、"何故その所作をするのか"という形の意味が分かった」とお話されていました。
何か私の置かれている状況と重なる点があるように感じ、ネットで検索したところ、何と2日後に稽古会があり体験参加が可能との情報を得ました。
今回はその体験から感じた事をコラムにしたいと思います。
稽古会では真剣ではなく、竹刀を使って稽古をしていました。
先生とお弟子さんが対面していたのですが、先生がまずお手本を示して、続いてお弟子さんが同じ動きをしました。
すると先生からすかさず「違うだろ!」と檄が飛びました。
内容を要約すると、常に真剣による斬り合いを頭に描いている先生と、先生に言われた形を模倣しているお弟子さんとの間には、「想像力」という部分での大きな差がある、という事のようでした。
先生は多人数を斬らなければならない場合も想定していて、剣の角度を誤って刀に刃こぼれをさせてはならない事、自身の動きは最小限でロスを少なくする事、
を説いていました。
根本には「刀への愛」があるんだとも。
刀を傷つけずに、でも確実に敵の急所を斬り、それを真っ直ぐに鞘に納める。
下手な人の鞘には、刀で削れた後があるのだそうです。
そしてそれら全てを踏まえているから、冒頭の「違うだろ!」という事になるのかと理解しました。
自分の扱うものへの愛、そして深い理解。
そのために自分はどう動くべきなのか。
そもそもの部分を常に念頭に置いておく事。
稽古会を体験させていただいて1番強く感じた事です。
今後に生かしていきたいと思います。
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