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一口コラム
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こちらのコラムでは週替わりで先生方が順番にお話しをしてまいります。
 
施術部西澤正樹

第620回 一口コラム

今回の担当は
施術部 西澤正樹 です。

令和4年5月18日

 

「まっさら」

先日、方条遼雨さんという武術に携わっている方が書かれた「上達論」という本を読みました。
凄く大切な事が書かれていると感じたので、今回はその内容をコラムにしたいと思います。

早速内容ですが、まずこの世のあらゆる事象は「初見」「未知」であるという事。 
ひと時として同じ瞬間は存在しない。
よって「目の前で起きた事」は 
「目の前で起きた事のまま」受け入れるべきである。
それを自分の物差しで「解釈」しようとすると、元の情報を劣化させる事になってしまう。
言い換えると「似たもの」を「同じもの」として扱い、その差分を切り捨てる事になる。

対して赤ちゃんは、大人が何をしているのか何を喋っているのか「分からぬまま」次々と吸収していく。
その「理解をしていない」事が入力に関しては有効に作用する事がある、
というのです。

例えとして出されていたのは、「日本語英語」です。
それは英語のあらゆる発音を「あいうえお」という母音のどれかに「当てはめて」発音している状態。
脳内でカタカナに置き換えてしまっているという事です。
歌手で英語はほとんど話せないのに、英語の歌の発音がとても正確な方がいます。
それは言葉ではなく、「音」として覚えたから。

「吸収段階で解釈してはならない」

「吸収すべき時には吸収に専念した方が良い」

「解釈は後回しにすれば良い」

「まっさらになれるとは上達を早める事」

ほんの一部分の内容ですが、
事象をありのまま取り込む事の重要さに改めて気付かされました。
この後に、「解釈」についてなど、まだまだ深い内容が続くのですが、
今回はここまでにしたいと思います。

大切な何かを取りこぼしてしまわないように、全ての出来事が生まれて初めてであるという事を肝に命じて、密度の濃い日々を過ごしていきたいと思います。


 
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