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こちらのコラムでは週替わりで先生方が順番にお話しをしてまいります。 |
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第618回 一口コラム
今回の担当は
施術部部長 小杉英紀です。
令和4年4月27日 |
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「奪三振」
三振は「ボールが4つになる前にストライクを3つ取ったらアウトが1つ貰える」ルールですが、これは投手の視点です。
逆に攻撃側の打者からは「打てる範囲のストライクゾーンにボールが3回来る間に前に飛ばせなかったらペナルティとしてアウトになる」ともいえます。
ですので、投手は早く2つストライクを取って(追い込んで)有利に勝負を進めたいし打者はそうなる前に打ちたい、というのが駆け引きにおける基本的なセオリーです。
ということは、投手と捕手のバッテリーはいかにして(ボール球を囮に使いながら)ストライクを2つ取るかに腐心します。
その手段として、①打者の予測(読み)と違う球を投げる、②打てないような球(ファウルになる、空振りさせるなど)があります。
先日のロッテ佐々木朗希投手の完全試合の投球が「日本野球史上最高の投球」といわれる所以は、その球速、球質だけではなく、上記の①において通常の「違う球種」という意味でなく「予測より速」くて反応出来ない類のものでしたし、②に関しても反応すら難しい球は当てるのすら至難、ということになります。 ほぼマンガかアニメの世界ですがロッテの先輩の中西球道ですら完全試合は達成していません(球道は高校時に練習試合で27奪三振は達成していますが)。
佐々木朗希投手が達成したものには完全試合の他に奪三振19の日本プロ野球タイ記録と13者連続奪三振は世界記録にもなりました。
この「連続奪三振」の記録といえば、1971年のオールスターで江夏豊投手が上限3イニングで全ての打者を三振にとる「9連続奪三振」もあります。
以前私が参加させていただいたプロ野球マスターズリーグで、その引退後ではありますが江夏豊さんの身体を調整するという大役を仰せつかっていました。
その時いろいろ投手について教えて頂きましたが、江夏さんご本人が投球に関して一番大切にされていることは「とにかく身体を柔らかくしておいて思い通りに投げられる準備をすること」とおっしゃっていました。
佐々木朗希投手も「まっすぐ立って脱力を常に意識している」とのコメントをされています。
日本プロ野球の「連続奪三振記録保持者」であり、B2タイプのお二人の身体を調整させていただいた経験は物凄く勉強になりますし、投球の秘訣が柔らかさにあるという共通項をお持ちなのは特筆すべき点だと思います。
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