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一口コラム
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こちらのコラムでは週替わりで先生方が順番にお話しをしてまいります。
 
施術部部長 小杉英紀

第512回 一口コラム

今回の担当は
施術部部長 小杉英紀です。

令和2年2月26日

 

「安定感」

出来ればより良い状態でいたかったり、常にベストパフォーマンスをしたい、と思うには特に欲深いことではありませんし、むしろ当然のことかと思います。
ですが、はたして「完璧」とか「会心」と自他ともに認められるようなことが日常生活においておこる確率はどのくらいなのでしょうか?
かつて漫画家の水島新司さんが「ドカベン」の作画中に、話の流れではアウトにする予定だった山田太郎の打席の絵の出来があまりにも「完璧」だったため、凡打にするのは勿体ないとホームランに変更して話の展開の変更を余儀なくされたとのエピソードがあったそうです。
ドラクエでも「かいしんのいちげき!!」が出るもの確率は結構低いです(はぐれメタルのときにそれが出るとちょっとした狂気でした)。

そう考えると、
「(いつ出るかが不確定な)100%(プラスα)を目指す」
より
「常に80~90%でいられる状態を維持する」
ことが現実的なのかもしれません。
プロ野球でエースと呼ばれる投手は
「誰も打てないようなピッチングで勝つ時もあるがダメな時は全くダメ」な投手ではなく
「常に平均値が高くて内容が安定していて悪い時は悪いなりのピッチングが出来る負けない」投手です。
一見消極的にも思えますが、自分なりのボトムラインを決定し認識することで不測の事態への対応が取りやすくなります。
実際多くのヨーロッパの強豪サッカーチームでは、この「常に80~90%」の考え方に基づいてコンディショニングや練習メニューが構成されているようです。
そしてそのためには
「いかに疲労を回復していくか?」
が大きな柱になっています。

私たちが現場で施術や調整を行っていて思うのは
「この身体ではきちんと動けないだろうな」
ということです。
真面目な方ほど調子が悪い時ほどそこから抜け出すため更に練習をしてしまいますが、そもそもまともに動けていない状態では「良くない動きの反復練習」が行われてしまい、結果「下手」になりかねませんし最悪大怪我に繋がります。
何をするにしても、希望を持って限界を超えていく為にも、「今」の状態や状況をしっかり見極めようとするスタンスは常に持っていたいものです。


 
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