「大樹を見上げて思う」
5月に入り、新緑が鮮やかに芽吹き、
カラッとした温かな気温と、そよ風が心地よいこの時期はとても過ごしやすいですね。
先日、連休を利用して久しぶりに実家のある静岡県磐田市に帰省してきました。
近所に、子供からお年寄りまでみんなが親しむ「つつじ公園」があります。
大人の身の丈程のつつじが群生している、迷路のように入り組んだ公園で、少年時代はかくれんぼや鬼ごっこをするのに最適な遊び場でした。
久しぶりに敷地内を散歩して奥の方に行ってみると、樹齢100年位は経っていそうな巨大な樹を見つけました。
その樹は大人10人分の胴を合わせた位の幹の太さを持ち、
四方八方に太い根を張り巡らせて大地にしっかりと立っていました。
近づき、苔の生えた幹に手を触れて下から見上げると、
真っ直ぐ空に向かって立ち上がっているその姿には、静かな威厳と、圧倒的な存在感と迫力がありました。
自然と頭に浮かんだのは、
物を言わず、一度根を張った場所から動かずに生涯を全うするこの樹は、
どんな風に世界を感じ、
何を思うんだろうという事です。
ただそこに安定して立ち続け、
時には鳥や虫や苔などの住処や通り道になり、
雨風を防ぐ傘になったり、
あるものには優しく、あるものには力強く、
ありのままを受け入れて還元して、共生している。
自身を蔑む事も、慢心する事もない。
そんな風に整体師として、人として在りたいと思います。
常に自分は安定して立ち続けながら、自分の身体をとおして患者さんのお身体の声を聞き、コントロールして、健康という目的に導く事。
そんな存在になれるように頑張りたいと思います。
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