「恩師」
少し前に中学生時代の恩師(S先生)にお会いする機会がありました。
仕事帰りに立ち寄った友人の経営するレストランにいらっしゃっていて、23,4年ぶりの偶然の再会でした。
S先生には私の弟とその長男(私の甥)もお世話になった体育の先生で陸上部の顧問もされていました。強面で且つ厳しくもありましたがでとても懐の深い方で大変お世話になった先生です。
この、S先生にご指導いただいた中で特に印象に残っている言葉が2つあります。
一つは、私が中二の時の担任になられた時、始業式の日のホームルームでの自己紹介で黒板に
「體育」
と書かれました。
「體」は「体」の旧字体です。この時に「體」の字を覚えたのですが、改めてこの字の成り立ちや意味を調べたところ、
・「豊(きちんと並べるの意)+骨」。各部分が連なってまとまりをなした人体を意味する。(学研 新漢和大字典より)
また、
・人のからだのすべて。(三省堂 新明解 現代漢和辞典より)
とありました。
「體育」とは、読んで字の如く「骨を豊かに育てること(勿論、骨自体を強くするも)」であり、漢字の成り立ちから考えると「形の異なる体中の全ての骨を正しく連ねてまとめるための営み」
とは考えられないでしょうか?
「骨を豊かに」から「骨で豊かに」。都合よく話が纏まってくれました。
で、もう一つ。S先生がよくおっしゃっていた言葉、
「青は藍より出でて藍より青し」
元々は古代中国の戦国時代の趙の国の思想家、荀子(じゅんし)の言葉です。当時の私にはまだピンとは来ていなかったと思いますが、今となってはとても有り難い言葉を授けてくださったと思います。
意味にご興味のある方は調べてみてください。 |