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一口コラム
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こちらのコラムでは週替わりで先生方が順番にお話しをしてまいります。
 
施術部部長 小杉英紀

第382回 一口コラム

今回の担当は
施術部部長 小杉英紀です。

平成29年7月12日

 

「時代」

「宣誓、
我々選手一同は
スポーツマンシップに則り
正々堂々と
最後まで全力でプレーすることを
誓います」

上のような文が、今から約30年前頃までの高校野球における選手宣誓で、ほぼ「コピペ」のように使われていました。

開会式の花形の役を任された選手が、野球に対する思いや世相や時事問題に関するメッセージをその文言に取り入れ出したのは、いつの頃からでしょうか?
そして、「愛しています」というフレーズが使われる時代が来るとは夢にも思いませんでした。

ありきたりなものから、各人やチームの考えや思いを織り込んだものへと変わり、
「どんな宣誓をするのだろう?」
という楽しみも増えました。

というわけで、今年も夏の甲子園の地方予選が始まりました。

夏の風物詩ともいえる高校野球ですが、私が現役だった頃とは、選手宣誓に限らずかなり様変わりをしています。

手袋の使用が可能になり、150キロを超えるボールを投げたり、打った瞬間にそれとわかるような大きなホームランを打つ選手たちが珍しくなくなり、スタンドでは控えの野球部員がダンスをしながら応援しています。
敗れたチームの選手が女子マネージャーと人目も憚らずに抱き合って号泣するシーンは、アラフィフの元高校球児にはもはや異次元です。
このようなことを目にすると、つくづく

「時代が変わったなあ」

と思います。

当然、価値観や人の考え方も時代とともに変わって然るべきですからこれらのことに個人的な感覚からは違和感を感じる部分はありますが、間違っているなどとは全く思いません。

ただ、「見ている人が感動出来たり、希望を持てるようになること」を目的に頑張る必要は全くないのではないか?と思います。

そもそも、プロではないのでお客さんを楽しませたり、入場料に見合うだけの試合を提供する必要や義務は発生しませんし、「勝利第一」や「教育的指導」などそれぞれの主義で活動出来るのもアマチュアならではです。

熱心なファンは高校球児になにがしかのイメージや期待を持っているのも事実ですが、「感動したいから」が目的で観戦する方はどのくらいいらっしゃるのでしょうか?
「野球をするのが好きな人たち」と「それを見るのが好きな人たち」の関係性であって、「感動させたい人たち」と「感動したい人たち」ではないように思います。

見る側や第三者のことは気にする前に、まず自分の目の前にあることに向き合って欲しいなと思います。


 
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