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一口コラム
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こちらのコラムでは週替わりで先生方が順番にお話しをしてまいります。
 
施術部部長 小杉英紀

第379回 一口コラム

今回の担当は
施術部部長 小杉英紀です。

平成29年6月21日

 

「質」

みなさん、こんにちは。

例えば、「調理をする」場合には、食べる対象が自分であれ他人であれ、食べた時のことを想像するでしょうし、おそらく大多数の方が

「おいしくなるように」

と考えながら作業をすすめるでしょう。

「具合が悪くならなくて、お腹いっぱいになれば味や食感はどうでもいいや」

「食べられさえすればなんでもいい」

とはなりにくいですね。

また、「投げる」という動作についても、
特に野球に限定すれば、キャッチボールの基本は、

「取り易いようなボールを相手の胸に向かって投げる」
です。

「手に持っているボールがなんとなくそっちの方に行った」では上手とはいえません。

その上、投手が試合で相手打者と対戦する状況では、

「打たれないために、捕手のサイン通りのコースや高さに球威やキレのあるボールを投げる」ことが要求されます。

このように、「動作」や「動き」には自ずとその状況に応じた「質」というものが付いて回ります。

そして、これらの動作と同様に

「立つ」

ことにも当然「質」があります。

一見、アクティブに動いてはいませんし「調理をする」や「投げる」ほどその様子に個人差や違いを見出すのは難しいかもしれません。

しかし、上の例に倣って考えれば、

「食べられればいい」
「持っているボールが手を離れていけばいい」
とはならないように、

「倒れていない=立つ」

と考えてしまうのは、「立つ」の「質」を無視した考え方に他なりません。

ヒトの基本姿勢は

「二本足で身体を支えて立つこと」
「骨盤から上の、上体を起こしていること」

それを

「維持しつつ、脳(頭部)を安定させたまま動くこと」

が前提です。

教わらなくても物心つく前から始めて、普段何気なく行なっている

「立つ」。

その「質」に改めて着目してみては如何でしょうか?


 
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