「僕にとって僕とは何か?」
今回コラム担当の西澤です。
いつもお読みいただきありがとうございます。
僕は普段、休日はあまりラジオなどつけないのですが、先日ふと何気なく某FMラジオをつけて聴いていたら、スタジオジブリプロデューサーの鈴木敏夫さんが対談をされていました。
これも何かの縁かと思い、耳を傾けていると、「自己表現」についての話をされていました。
鈴木さんによると、文化として「自己表現」、「自己実現」という言葉が盛んに叫ばれるようになったのは、18〜19世紀頃からのようです。
そしてその頃に「芸術」という言葉は生まれたそうです。
では、それ以前の文化はどうだったのか?
ミケランジェロやダヴィンチが当てはまるようなのですが、彼らは、自身を表現するというよりも、要望された事を実現するという「職人」であったようなのです。そのため1つのジャンルに固執する事なく、色々な分野を手掛ける事も多かったようです。
そして、それによって非常に良い作品が生まれたそうです。
お話を伺って興味が湧いたので、鈴木さんのトークイベントの記事もチェックしてみました。
そこでは、映画「男はつらいよ」のフーテンの寅次郎の事が語られていました。
それによりますと、
寅さんには「自分がこういう人物になりたい」というのがない。
目標設定をしない事で毎日を明るく元気に暮らせたのだと。
自分のことを何も考えず、人の事を考えていると、深刻な問題が起こってもあまり疲れない。自分の事ばかりを考えていると多分疲れてしまう、と。
昨今、自分が自分が、という風潮が強いように感じます。
「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」という言葉もあります。
我を捨て、キチンと立ち、軸をしっかりとして、求められる要求を正面から受け止め、しっかりと応えられる自分で在りたいものです。
ちなみに、平井堅さんの最新アルバムの題名は「THE STILL LIFE」です。
「静物」という意味のようで、自身から発信するというよりは、色々なものを吸収し、自分のフィルターを通したうえで、自身はスピーカーの役割となって発信をしていく、という決意が込められているそうです。
最新シングル「僕の心をつくってよ」。まもなく公開になる映画「ドラエもん のび太の南極カチコチ大冒険」の主題歌です。
「傷つく一緒と傷つかない1人、君となら傷ついてもいいかな?」
そんな優しい歌です。発売間近! |