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一口コラム
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こちらのコラムでは週替わりで先生方が順番にお話しをしてまいります。
 
施術部部長小杉英紀

第304回 一口コラム

今回の担当は
施術部部長 小杉英紀です。

平成28年1月13日

 

「拒否権行使」

みなさん、こんんちは。
本年もよろしくお願いいたします。

先日、レッシュプロジェクト主催で
「プロ野球関係者を対象とした野球勉強会」
が行われました。
これは、昨年1月に第一回が開かれ、この冬のプロ野球のシーズンオフにも、昨年12月の第二回、に続いて第三回目となりました。
参加されているのは野球界のヒエラルキーの頂点におられる、、基本的に「出来ている」方々ですので、方法論や技術的なことではなく、「身体における、万人共通の原則と個人差の表れ方」をお伝えする、という内容でした。
そして、この「客観的な観点」を持つことにより、「安全で怪我や故障が無」く、且つ「個性を活かしてレベルアップをする」という、2つの大命題の達成が可能になる、ことをご理解いただきました。

また、慣習的に使われてはいるものの、その意味がはっきり認識されていない、所謂「野球の業界用語」を身体特性から明らかにするということも行われました。
感覚的なことだけで、長年言われ続けたり、継承されてきたことの矛盾と本当の意味を知っていただける機会にもなりました。

それにしても、私自身、野球はもちろんですが、それ以外の競技をされている方とお話したりアドバイスをする機会が増えてきましたが、ジャンルは違えど、総じてトップレベルにおられる方ほど、その方にとって、きちんと動けない動きは、動く前に
「これは無理!」
とはっきりおっしゃいます。
いってみれば、「身体の拒否権」を強烈に、はっきりと、いち早く察知されます。
それは、「ダメなフォームで動けばよりダメになるし、何より時間と労力の無駄」をより強く感じていらっしゃるからなのでしょう。
しかしながら、日本人特性ともいえる「微に入り細に至るまで」懇切丁寧な指導の下、となるとせっかく発動された「拒否権」すら「克服の対象」となってしまいます。

そして、これもまた日本人特有の、何事も気持ちをしっかりもって行えば不可能も可能になり得る、という「真面目な根性論」をもってして果敢に挑んでしまいます。
現実的に、「動作(手段・方法)」に関しては「無理」なことは存在する、という前提に立てば、「丁寧」で「真面目」に「根性」を発揮するのは「無理なものを覆す」ことでなく、
「可能なことを可能な限り」の方法や場面に向けて注ぎ込むべきではないでしょうか。

「身体の拒否権」の出ない「自然な動き」のために、準備を大切にしてみてください。


 
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