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一口コラム
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こちらのコラムでは週替わりで先生方が順番にお話しをしてまいります。
 
施術部部長小杉英紀

第259回 一口コラム

今回の担当は
施術部部長 小杉英紀です。

平成27年3月4日

 

「褒と叩」

みなさん、こんにちは。
教育、指導、育成などの現場ではしばしば
「褒める」と「叩く」
という言葉が使われます。
その主な用法として、
「褒められて伸びるタイプか?叩かれて伸びるタイプか?」
というものがあります。
いかにも、個人の特性に合わせた指導法や方法論のようにも聞こえますが、果たしてそうでしょうか?
(なかには、自ら「私は褒められないと伸びません」と断言する人もいます
が、大概が褒めるところを探すのに一苦労させられるか、ただ持ち上げられたいだけなので、そういう人は無視しましょう)
通常、人間は何かのストレス(刺激)にさらされた時に、それに抗って耐えうるだけの強さを身につけようとします。筋肉の超回復もその一つといえます。
ですから、どちらか一辺倒だと、やがて慣れてきて当たり前のことと捉え、刺激として感じなくなりますから、伸びしろは増えません。

また、褒められてばかりだとダラけますし、叩かれてばかりだと腐ったり挫折感だけを味わって終わります。
個人的には、伸びる人は褒められても叩かれても伸びる、と思います。
これは決して個人差や資質の問題では無く、その人のその時の
「状態」
にあると思います。
そして、その「状態」とは、その人自身が、目の前にある問題や課題を「解決出来る」、目標を達成「出来る」と感じられていること、ではないでしょうか。
自分自身に「可能性アリ」と思えば、積極的に挑戦しようとします。
ですから、
「下手くそ!こんなのも取れないのか!」
と言われても、自分で「取れる!」と感じていれば「なにクソ、絶対に取ってやる!」となるでしょうし、
「凄いね、これが出来たのなら、あなたならもっと難しいことも出来そうだよ」
と煽てられても「イケるかもしれない」と思って、ひたすら練習や稽古に励むのではないでしょうか。
要は、指導者の立場として、手段や方法は二の次、三の次で、まず始めに選手や生徒に
「上手くなれそうだ」
という実感を与えることではないでしょうか。これさえ持たせられれば、あとは実際にこちら側から何もしなくても「勝手に」「一生懸命」「努力」して「上達」します。
そして、それは若年層にいけばいくほど当てはまります。褒める、叩くの次元ではないのです。
私がお邪魔している現場では複数の場所でそれが起きています。
小さな子どもたちが進んで練習を始めて、しかも高い集中力でずっと練習をし続けていますし、ほんの3、4ヶ月前にはお世辞にも傍目に活気があるとはいえなかったチームが一人一人が目の色を変えて練習しているため、チーム全体の雰囲気がガラッと変わりました。
では、「出来る」と思わせるために必要な「条件」を獲得する方法とは何でしょう?決してメンタルトレーニングの類ではありません。

お手すきの時にでもちょっと考えてみてください。では!


 
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