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一口コラム
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こちらのコラムでは週替わりで先生方が順番にお話しをしてまいります。
 
施術部部長小杉英紀

第214回 一口コラム

今回の担当は
施術部部長 小杉英紀です。

平成26年4月16日

 

「権利と義務」

みなさんこんにちは。
最近仕事も含めて、それ以外のプライベートでも4スタンスのことについて質問される機会が増えました。
自分のタイプを知りたい、
どうすれば上手くなるのか、
○タイプはどのように動くのか、
などが主なものです。

同じ動作でも全ての人が同じではないし、自分とは違うフォームで高いパフォーマンスを発揮する人もいます。
その違いを理解することで健康的に上達出来る(または、させられる)のです。
ただ、「動きの違い」や「タイプ別の動き」にばかり視点が集中してしまう傾向があるのも、質問の増加と共に感じます。
確かに、「違い」には興味を持たれやすいと思いますし、熱心に研究されるのはとても素晴らしいと思います。
「タイプの違い」という「個性」を把握し認めることで、違うタイプの動き(「個性」とはあわないもの)を拒否し、生まれ持ったタイプの動きを実施する「権利」を手にするのです。

しかし、何事の「権利」にも「義務」が発生します。そうでなければ、ただの「無秩序」になります。
「あなたとはタイプが違うから、私の感覚はわからない」
「自分がいいと感じるのだから、それは自分のタイプにあった動きだ」
「基本的な身体の使い方は4スタンス理論の通りだと思うけど、この競技にはこの競技の理論がある」
このような主張を耳にすることがあります。

はっきり断言します。
これらは詭弁であり、その人の都合で4スタンスのいいとこ取りをしているに過ぎません。
このような発言をする人は大概おかしな身体の歪み方や痛みを抱えているように思います。
そして「権利」を主張するにあたっての「義務」を怠っているといっても言い過ぎではありません。
レッシュにおける、その「義務」とは、万人の共通定理である
「軸の作成による身体の安定」
です。
きちんと立てていない「義務をはたさない無秩序な状態」からは「個性」は現れません。
それが理由で、きれいな「個性」が発揮されないのを、自分の都合や「感性」と称してアレンジを加え続けるのです。

整体やスポーツの現場で常々思い知らさられるのは、
一流の選手ほど、「どう動くのか」ではなく
「どう準備しどう構えるのか(どう立つのか」を大切にしている、ということです。
「違い」を知れば、その先は「具体的な動き」を知りたくなるのは当然です。
でも、突き詰めていくと結局は
「きちんと立つ」に戻るのです。
「権利」を主張する前に「義務」ははたせているのか?今一度考えてみましょう。


 
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