「本質と反復」
みなさん、こんにちは。2014年がスタートして3週間ほど経過しました。
遅くなりましたが、本年も宜しくお願い致します。
さて、毎年年末年始にかけて大阪の花園ラグビーで行われる全国高校ラグビー選手権大会。本年度行われた大会に埼玉県代表として県立浦和高校が、実に54年ぶり2度目の出場を果たしました。
惜しくも初戦敗退とはなりましたが、全国的にも屈指の進学校で日々の勉学もきちんとこなし、また中学までのラグビー経験者が各学年に1、2人しかいない、という厳しい条件の中で、埼玉県内ではラグビーの盛んな熊谷、行田、深谷といった所謂「県北勢」を破っての出場は非常に価値のあるものだと思います。
そんな浦和高校ラグビー部のキャプテンを務めた選手が私の小中学校の後輩にあたり、また所属していた少年野球のチームから中学の野球部まで同じ、という事で殊更応援には熱が入りました。
そして偶然にも大阪から埼玉に帰省した彼の話を聞く機会があり、
「経験者が少ない中で、わずか3年足らずで花園出場するにはどんな練習をするの?」と質問してみました。
すると、「入部したての1年生の頃は、とりあえずボールを持ったら余計な事を考えずに前に走れ、と言われました。それが出来るようになってから細かいルールや戦術を教わりました」
という答えが帰ってきました。
物事を理詰めで考える事が極めて得意な頭脳を持つ彼等が、そのアドバンテージをあえて使わずに、ラグビーの本質である「トライをとる」「相手より多くの点をとる」といった「陣取りゲーム」を愚直なまでに繰り返す、これらを最優先事項にあげて実践しているのです。因みに浦和高校ラグビー部はここ数年、花園の予選となる県大会ではここ5、6年続けて県の上位に食い込んでいますので、決して今年だけの結果ではありません。
もちろん、考えて動くことはとても大切な事ですが、イメージ通りに動いたり、理論を理解してもその通り動くことは非常に難しいことです。また、ある程度動けるようになってからでないと、リアルに自分自身の動きを観察、分析出来ません。
ですので、一番基礎の動きや初歩の動き、原点の形を反復する、という一見地味な作業がその後の伸びしろを大きくする秘訣、ということを見事に証明してくれています。 |