「変化と不変」
皆さん、こんにちは。
早いもので今年も残り2ヶ月ほどとなりました。朝晩の冷え込みが厳しくなって、風邪をひきやすい季節です。どうぞ体調管理にお気を付けください。
さて、この原稿を書いているのは10月28日です。様々なメディアでも取り上げられていますが、ちょうど20年前の1993年10月28日は、あの「ドーハの悲劇」がおこりました。
サッカーの94年アメリカW杯アジア最終予選の最終戦、カタールのドーハ、アルアリスタジアムで行われた日本対イラクの試合で、日本は勝てば念願のW杯初出場を手に出来るという状況で、2-1と1点のリードで迎えた後半ロスタイムの残り10数秒で同点に追いつかれてしまい、アメリカ行きの切符を手にする事が出来ませんでした。
テレビ中継は視聴率48.1%、最大瞬間に至っては58.4%を記録したこの試合、私も深夜にテレビに噛り付いて観戦して、同点に追いつかれた瞬間に時間がとまった様な、頭が真っ白になった様な感覚になったのを明確に覚えています。
あれから20年、出場権を得る事がどんなに大変な事かを思い知らされた当時から考えると、アジア予選で敗退はおろか苦戦すら許されないほど、日本代表がW杯に出場するのは「当たり前」と思われるアジアの強豪となった現在の状況は信じられない早さで発展し進化を遂げました。
ドーハでの悔しさを忘れる事無く、そこから更に重ねた努力や経験が、サッカー弱小国からヨーロッパや南米の強敵とも渡り合える国へと変化させたのだと思います。
そして、この93年の最終予選で、その活躍ぶりから外国人記者に「KING」の称号を受けた三浦知良選手は、ドーハ組としては唯一の現役選手です。
46歳という、サッカー選手としては信じられない年齢ですが、ストイックに身体を管理し、トレーニングを積み重ねる事でしか得られない肉体と、何年経っても変わらないどころか更に増しているとも思える精神力やサッカーに対する情熱は、サッカーだけで無くスポーツをする全ての人のお手本となるものだと思います。
現状を見つめて、変わっていく必要性とそれを受け入れる勇気、逆に周りがどう変わろうとも変わらない確固たる信念を持ち続けていきたいものです。 |