「自然が先生」
先日、深夜にテレビをつけたら、ノーベル賞を受賞された山中教授の特集を放送していました。最初は何となく観ていたのですが、次第に引き込まれていき、結局最後まで観てしまいました。その番組の中で山中教授は、「自然が先生なんだ」ということをおっしゃっていました。人類が理解している事なんて氷山の一角で、実はほとんどの事がわかっていない。そのわずかにわかっていることの中だけであれこれと模索をしている。だから例えば実験で想定外の事が起きたとしても、それは失敗ではなく、新しい可能性として受けとめて次に繋げる、というような事をおっしゃっていました。現実に在るもの、起きた事が尊いのであって、何故そうなっているのか、そうなったのかを考え、それを解明していく。それが科学なんですね。
番組を見終わった後、人間も同じじゃないのかなと思いました。自分の事なんて実はあんまりわかってないのかもしれません。例えば、患者さんにこんな風にお身体が歪んでいますよ、とお伝えすると、大抵驚かれます。歪みに対して身体が勝手に補正をするので、本人の自覚はないのです。
そういう風に考えると、よくわかっていない自分に対してダメ出しをしたり悩んだりするのは、頭でっかちの独りよがりな気がします。それよりも、直感を大切にしたり、精一杯やった結果どういう現象が起きて、何故そうなったかを考えて次に生かすようにすると、すごく前向きな生き方になると思います。今生きている事に感謝し、前向きにいきましょう。
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