「感覚と言葉」
みなさん、こんにちは。
突然ですが、
「ボールが止まって見えた」
「上手くバットにボールを乗せられた」
「ピッと構えるだろ、ボールがスッと来るだろ、そうしたら(バットを)バッと振るんだよ(→そう打てばヒットになる)」
「ホームランを打つには、ボールの中心の数ミリ下を叩いて打球を上げる必要がある」
「(生涯で自分自身が納得出来た打球は)
……ファウルなら(ありますが)……。」
などなど、野球のバッティングにおける名選手の名言や談話で使用される表現は星の数ほどあります。
これらの言葉は、野球好きな方や実際にプレイ経験のある方には何となくでもイメージ出来るかも知れませんが、あっという間に目の前を通り過ぎるボールが止まって見えた、とか数ミリ下を狙って叩く、とか常識的に考えて眉唾ものです。
10回のうち7回失敗しても褒められるものは野球のバッティング以外にそうそう多くないと思いますし、そんな客観性の無い、感覚でしかしてないから3回しか上手くいかないんだと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実際に「打った本人」がその時の「感覚」を素直に「言葉」として表現した、だけの話で、至って大真面目な発言だと思います。
実際に、構えたところからスイングが完了するまでコンマ何秒の世界で、尚且つ100数十キロのボールを、理論通りの手順で考えながら身体を動かしながら捉えるには時間が足らな過ぎます。
この様に考えると極々「個人的な感覚や無意識」で行った動作を「言葉」だけで理解・共有・共感するのはとても難しい事なのです。
逆に言えば「理想とするフォームや型を実際に体感する事がそのレベルに近づく唯一の方法」という事です。即ち「出来た!」という感覚が実際に皆さんの身体に発動される瞬間です。
頭で理解していても、実際に体現出来なければ「出来た」事にはならないですよね(英単語や文法を知っていても話せるかどうかは別問題、のような)。
というわけで、先月、日本文芸社さんより発売された
「これだけで必ず打てる!廣戸流 超バッティング理論」にはこれらの事がわかりやすく解説されています。僭越ながら私も写真モデルとしてお手伝いさせて頂きました。幅広い年齢層の野球愛好家の方々に読んで頂ける構成となっております。
実際のプレイに生かすだけでなく、今年も大詰めになってきたプロ野球やメジャーリーグを観戦するに当たり、一流の選手達がバッティングにおいて何を大切にしているのか、という非常に重要な部分を探し出す手掛かりとなるはずです。
ぜひご一読! |