「立つ」
皆さん、こんにちは。今回のコラムは「立つ」事についてです。
当道場のコラムやレッシュの理論・トレーニングの中で再三「立つ」事の重要性が述べてこられたと思います。
日本にも昔から「日常における身のこなし」という意味の「立ち居振る舞い」という言葉もあります。最近ではマナー教室等で使われることが多いようですが、本来は茶道や華道の「作法」の一つでもあり、武道における「基本」として認識されています。
何をするにしても、きちんとした姿勢で立つこと、が大前提で、実際の動きはそれが出来ていなければ駄目、もっと極端な言い方をすれば上達出来ない、ほど大切なものです。
これは私自身が感じた事ですが、一流といわれる選手は総じて立ち方、そこから発生する構えが圧倒的に綺麗で力強く隙がありませんでした。かつてマイケル・ジャクソンがステージ上で全く動かないまま仁王立ち(?)を数分間続けていて、多くの人を失神させた、というエピソードがありましたが、確かにあの姿は熱狂的なマイケルファンでなくても彼の「凄み」を感じられました。
「立つ」。英語では「stand」ですが、この英単語の意味を辞書で調べると、立つの他にも色々な意味があり、自動詞では「止まっている」、他動詞では「我慢する・立ち向かう・びくともしない」形容詞には「有効である」などの意味があるようです。
これらの「stand」という単語が持つ意味やニュアンスの方がレッシュ理論の言わんとする「立つ」
の方が伝わりやすいのかもしれません。
しっかり「立っ」て、「びくともしない、有効な」姿勢で目標に「立ち向かって」いく。
「立つ」ことは人種や国境を越えて、とても奥の深いことだったのです。 |