「雑誌「秘伝」撮影舞台裏」
「月刊秘伝」という雑誌をみなさんご存知ですか?結構マニアックな武道系雑誌なのですが、その撮影が先日原宿レッシュラボ三階で行われ、僕は廣戸先生のサポートとして参加してきました。
さて当日、記者の方がおみえになったので、ご挨拶を済ませて二階に降り、施療所のタオルを畳んでいると、廣戸先生がおみえになりました。
先生は僕を見るなり、「そんな事をしてる場合か?記者の方が何を聞きにわざわざおみえになられたのか?君は何のためにここにいるのか?可もなく不可もな く、というのが一番いけない!」とおっしゃいました。僕は先生のサポートとして今日ここに来ているのに、何処かで先生任せになっていて、チームプレーに なっていなかった事に気付かされました。急いで三階に上がり、それとなく記者の方の取材の意図を聞き出して廣戸先生にお伝えしました。先生は「よし解っ た。ありがとう!」と言い、すぐに三階に2人で上がりました。
今回の命題は「自主鍛練」。「ある程度修行を積んだ者が、そこから先、さらに修練を重ねていこうとした時には、どういった自主鍛練をしていったらよいか?」記者の方の質問に、廣戸先生は落ち着いた口調で語り始めました。
19歳の頃1ヶ月間北海道の冬山にこもった事、その際、凍てつき吹雪く大自然を相手に、自身の圧倒的な無力を感じた事。でも何かしなければ死んでしまう。 方法を間違えても死んでしまう。その為に必死で何かを感じようとした事。風の音、鳥の声、雪の振り方、色々な物を指標にしながら、それがどういう現実に繋がってくるのかを理解しようとした事。
廣戸先生が話されたのは、自主鍛練の方法論ではなく、その在り方そのものでした。きっかけは何でもいい(対戦相手だったり、先輩や先生だったりする)か ら、まず己の現実を知らせてもらい、そしてそれを素直に受け入れる事。そこに立つ事が出来て初めて、「自分がどうなりたいのか?」というテーマが発生し、 自主鍛練が始まるという事。その前に屁理屈や言い訳を始めてしまうような人は、自主鍛練なんかやる価値のない人だという事もおっしゃいました。
ここまで話される頃には、その場の空気は一気にしまり、記者の方も感服して廣戸ワールドに引き込まれていっているようでした。
方法論ではなく、まず在り方が大切。これこそが廣戸道場がただの施療所ではないところ、廣戸道場イズムだと思います。
そこから先は、全てのスポーツに共通してしっかり立つ事が重要な事、そのために安定した軸を身体に形成する事、その為の鍛練方法と続きます。
格闘技がお好きな方だけでなく、他のスポーツの方にも参考になる内容だと思いますので、是非店頭でお手にとってみてください♪
自分も恥ずかしながら、写真で参加させていただいております…☆
●月刊秘伝10月号
●9月14日発売 |