「無意識について(1)」
皆さん、こんにちは。
廣戸道場の小杉です。
今回の私のコラムでは「無意識」について述べたいと思います。
レッシュ理論では、身体に軸を作って安定させると、無駄な力が抜けたり、動作がスムーズに行えたり、出力が上がったりといった変化が起こる、とされています。
これらの事は、各スポーツや競技におけるフォームや道具の選択等で確認され、またリポーズトレーニングなどても体感された方もいらっしゃるのではないかと思います。
「身体が安定した」、と脳が認知すると、無意識のうちにそう作用させている、のが理由ではありますが、ポイントはこの「無意識」にあります。
「無意識」の概念や定義を厳密に考えると、哲学や心理学などの範疇に入りそうなので、
ここでは非常にザックリと「自覚や実感は無いけど自分の脳や身体が勝手にそうしている」と考える事にします。
身体のバランスが崩れた状態で普段生活していると、整った形であっても逆に違和感を受ける事があります。これは日常の身体活動の中で必然的に生じる歪みを脳が感知して、それでも2本足で立ったり身体を起こしていられる様に補正している為、その形に慣れてしまっているのが原因、と思われます。
とても微細なものを含めて、人の身体では常に何らかの変化が起こっています。
歪みだけでなく、気温や気圧、気候など気付き難い変化にも必ず反応し、対応しています。
それらを全て「自覚」し「意識」において修正しなければならない、となると非常に膨大な作業になりますし、それに追われるが故に、日常生活がままならなくなってしまうでしょう。
この様に、「無意識」で、身体が様々な状況に合わせて対応してくれているのは、とても便利なシステムであり、「気付かない」事は決してネガティブなものでは無く、むしろ、積極的に活用しないのはもったいない、と考えるべきなのではないでしょうか?
という事で次回以降も「無意識」についてお話していこうと思います。宜しくお願いします。 |